知られざる“埼玉フルーツ” 県外では入手困難

山内キャスター:
また、今シーズンは終わってしまったのですが、“ちちぶ山ルビー”というブドウを来年狙ってみてください。埼玉・秩父で生産され、種なしで皮ごと食べられます。生産農家の直売所などで販売しているのですが、今年は既に終了してしまいました。ふるさと納税も狙い目ということです。

続いて、8月から秋にかけて人気の埼玉フルーツは、黒いちじくの“ビオレソリエス”です。暑いほどおいしく育ちます。糖度は25〜28度で、生産量が大変少ないのでパティシエが取り合ってしまうほどの人気です。

埼玉県のホームページによると、戦略的に産地化を図りたい果物が紹介されていました。さくらんぼの“おうとう”、レモン、マンゴー、バナナ、ポポーなどです。「幻の果物」ポポーはあまり聞き覚えがないと思います。埼玉「BIG YARDポポー農園」のポポーを購入したところ、1kg3500円でした。

一体、ポポーはどんな果物なのでしょうか。ポポーは北米原産の果物で、日本にも明治時代に取り入れられているそうです。バナナやマンゴー、カスタードに似ているというような味の感想があるそうですが、永井さんに試食していただきます。

永井紗耶子さん:
バナナ、マンゴー、カスタード全部感じます。なめらかで、ちょっと酸味もありますが、最終的にカスタードのような甘さを感じ、臭みも無く爽やかです。こってりしているかもしれません。

山内キャスター:
こってりトロっとした辺りをカスタードと表現される方がいるのかもしれません。ただ、現在の生産者はほぼおらず、八尾昌輝さんも「豊洲市場ではここ2年見ていない」と言っていました。

流通しにくい理由に、常温だと1日で黒っぽく変色してしまう、風対策をしないと実が落ちてしまうというところがあります。

日比キャスター:
フルーツというと山梨や岡山などのイメージがありますが、埼玉も盛んなのですね。

永井紗耶子さん:
首都圏近郊で届きやすいということもあるのかもしれません。私は横浜出身なのですが、“浜なし”という梨もあります。また、このようなオリジナリティのあるものがいろいろ出てくると楽しいですね。

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<プロフィール>

永井紗耶子さん
「木挽町のあだ討ち」で第169回直木賞受賞
歴史・時代小説家 過去に新聞記者の経験も