莫大な初期投資額・市民からの訴訟…IR成功への課題は?
果たしてIRは成功するのでしょうか。最後に、成否を分けそうなポイントを見ていきましょう。国際カジノ研究所・木曽崇所長は、IRの初期投資額1兆3000億円を「過剰」だと指摘します。人件費・原材料費の高騰も見込まれる中、運営に無理が生じるのではないかと懸念されています。また、万博の関係者からは、万博期間中のIR工事を止めてほしいという声が上がっていますが、IR側からすると、人件費などのコストを考えると工事延期は避けたいところです。
さらに市民からは、IRの“特別扱い”に対して訴訟が起きています。
▼液状化対策や土壌汚染対策の土地改良費790億円を市が負担
→事業者優遇は憲法違反として市民らが訴え
▼土地改良期間中、業者は土地を無償で使える
→大阪市は月額2億円を請求するよう求め提訴
また、現在動きがあるのは大阪だけですが、国内に3か所までつくることができるIR。誘致を再検討している「北海道」と、再検討する可能性があると木曽所長が話す「千葉」が大阪のライバルになるかもしれません。