ギャンブル依存・治安悪化…IRの懸念と対策

 次に、IRの負の側面を見ていきましょう。国際カジノ研究所・木曽崇所長が挙げるカジノの懸念点は以下4点です。これらの懸念に対して、シンガポールをお手本に対策が立てられています。

 (1)ギャンブル依存
 (2)地域の治安悪化
 (3)反社会的勢力の関与
 (4)教育への影響

 ギャンブル依存症については、「ギャンブル等依存症対策基本法」が成立しており、本人・家族・医師などにより施設に入場できなくなる「排除プログラム」なども整備されつつあります。

 また「自主パトロール」による治安保全や、従業員・取引業者の「バックグラウンドチェック」による反社会的勢力の排除、さらに「学習指導要領」を整備し保健体育で依存症について学習させるなど教育面の対策も進んでいます。