しかし、それを救ってくれたのは4日後に生まれた長男の存在です。

--吉野康平さん(中華料理 華正樓 二代目店主)「第一子の顔を見て、頑張ろうという・・・もう一回再起を誓いましたね。」

そんな康平さんにはさらなる試練が訪れます。それは「新型コロナ」。店を休業せざるをえませんでした。こうした中、注目したのが店でも出していた「豚まん」です。

--吉野康平さん(中華料理華正樓二代目店主)「色々な人にお世話になったので水害の時に。何かしたいなということで、まず医療従事者さんに豚まんを贈ろうという話になって。いわきの病院に持って行ったんですよね、豚まんを作って。」

SNSでも注目を浴びた豚まんは、その後大人気に。

--吉野康平さん(中華料理華正樓二代目店主)「このダジャレを書く勇気がなかったら、豚まんはなかったのではないかなという。」

その、キャッチフレーズとは・・・?

--吉野康平さん(中華料理華正樓二代目店主)「“コロナは憎んでも、豚まんはにくまん!”すみません・・・(笑)」

康平さんは、なんと「豚まん」の専門店をオープンさせたのです。

--水津邦治(TUFアナウンサー)「豚まん、いただきます!皮はもっちもちで中の肉はジューシーで、本当にいい味付けされています。おいしいです!」

加工場では自ら皮を練り上げます。

--吉野康平さん(中華料理華正樓二代目店主)「水は一切使わずに、牛乳だけっていう。その方が生地がふわふわして、もっちりする感じです。福島県産の豚肉と、食材は豚肉とタマネギだけですね。」

メニューは季節限定も含めておよそ30種類。地域の人に愛される大ヒット商品となりました。

--地元の方「皮もおいしいし、具もお肉好きな人はゴロゴロとしていてすごくおいしいので。今日はお土産にと思って。」

康平さんが目標としているのは、父親の和久さんです。

--吉野康平さん(中華料理 華正樓 二代目店主)「水害があった時に色々な人が来て、近所の人も“早くスタミナ定食を食わしてくれ!”というのは全部親父が作ったメニューなんですね。すごいなと思う本当に。まだまだ超えられないけど。」

父親の和久さんも二代目の康平さんには感謝をしています。

--吉野和久さん(中華料理 華正樓 初代店主)「涙が出ましたが・・・幸せですね。やれるというのは。家も店も全部なくなっちゃたんですから水害の時は。もう終わりだなと思いました。でも息子がいなかったら、出来なかったかもしれないです。」

そんな康平さんが目指すものは・・。

--吉野康平さん(中華料理華正樓二代目店主)「スタミナ定食を超えるという目標があるので、夢というか親父を超えるというのが夢です。」

「地域に愛される店を…」吉野さん親子の挑戦はこれからも続きます。

『ステップ』
福島県内にて月~金曜日 夕方6時15分~放送中
(2024年8月29日放送回より)