平野さん
「駅から生き残った者だけで歩き始めました。祖父は体調の悪い祖母をかばい、背負ったりしながら歩いていましたが、私はこれ以上とても無理だと、祖母が手を合わせて拝んだので、木の根元に寄りかからせて置いてきた。8月17日、祖母・すず死亡。58歳でした」

気温がマイナス30度を下回る辛く厳しい逃亡生活の中、祖母をかばい続けてきた祖父の久太郎さんも流行り病にかかり56歳で命を落とします。

平野さん
「亡くなるとき、祖父は母に、みんな亡くなっていくけど悦子だけは必ず日本に連れて帰るようにと、母の手を握って何度も何度も懇願したそうです。母は帰国してからじいちゃんとの約束が果たせたと何度か親戚や知人に話していました。」

講演を聞いた人は…
「ショック受けた。私もインドから引き揚げ者のように逃げてきた体験があって…響きましたね、魂にズンときました。」

「何度聞いてもなんとも言えない気持ちになるけど、よかったと思う」
「胸に迫ります、ああいう話…涙が出そうやったわ」
