当時5歳だった女性が語る「満州からの死の逃避行」です。

平野悦子さん
「(満州から)引き揚げてくる期間は10か月かかった。私と母と2人だけ帰ってきた。あと家族みんな7人が亡くなった」

石川県野々市市に住む平野悦子さん84歳。満蒙開拓団の一員として満州に渡っていた父・政雄さんと母・冨子さんの間に生まれました。


平野さん
「中国の東北部でソ連との国境あたりで、虎林というところ。」

1930年代、日本は世界恐慌のあおりを受け、深刻な経済不況に陥っていました。
そこで日本が国策として推し進めたのが「満蒙開拓」です。
疲弊した農村の経済の立て直しや食糧増産などを目的に全国からおよそ27万人が満州国に渡ったとされています。