当時のテストには軍国主義を植え付ける質問
子どもたちは、教育勅語を全て暗記させられた。
札幌市に住む、89歳の林恒子さんの記憶にも染みついている。

林恒子さん
「教育勅語を書き写したもの。4年生になったら書き写せるようになりましょうって言われてね」
「忠良なる少国民だったから、真面目に言われた通りに清書した。四角四面の軍国少女だったね」
修身の授業では、国が教師に対してこんな指導をするよう指針を出していた。
教師用の国定教科書より
「此の皇國に生まれたるよろこびを切実に感得せしめるやうに指導する」
「児童はまさに皇國の使命を遂行に向かって邁進すべき挺身隊の一員である」

林さんが当時受けた修身のテストを見ると、軍国主義を植え付ける質問が並んでいる。
問い 大日本帝国をお治めになる、一番尊いお方はどなたでいられますか?
解答 天皇陛下
問い 私共は大東亜戦争を勝ち抜くために、どうしなければなりませんか?
解答 勉強、運動、倹約に励んで少しでもお國のやくに立つ

林さん
「(この当時は)これが正解。いざとなったら、天皇陛下を守るために、敵の弾に当たっても、倒れても、敵をやっつけるために前進することですという感じ」