避難指示のエリアの住民は行政による工事を期待する一方で焦りも感じています。

【避難指示を受けた50代女性】
「半年経って進んでいるところはあるのでしょうけど、この辺一帯が地震の日から何も変わっていないので、それがもどかしいですね」

50代の女性が暮らすこちらの建物は「大規模半壊」の判定を受け、市営住宅での避難生活を余儀なくされています。

「土地と家は親が残してくれたので、ここに戻ってくるつもりでいますし、ここを離れるつもりはないんです」

住宅再建に向けて動き出したいと考えていますが、土留めの工事の方針が決まらないと住宅再建の方針も決めることができません。

気がかりなのが、年末に申請期限を迎える家屋の公費解体です。
土留めを工事する際に自宅を解体しなければならなくなる可能性がありますが、工事の具体的な方法が決まらないため、申請しようにもできないのです。

「住宅再建のお金の算段をしなくてはいけなかったんですけど、土留めの工事でどれくらいかかるのか分からないですし、こちら側は気が焦るんですけど、役場が決めないと決められないので、それがただひたすらもどかしいです」
「私のこの先の人生設計もあるので、早く決めてほしい」