町の未来を支える『ゼロカーボン推進課』 北海道庁から派遣されている職員「これからも発展していく地域」
様々な取り組みが評価され、2020年「SDGs官房長官賞」を受賞。翌年の2021年には「SDGs未来都市」にも選ばれた。そんなまちづくりを行う影の立役者がいる。

平均年齢は30代。未来のためにSDGs全体の取り組みを行っている町役場のチーム『ゼロカーボン推進課』だ。
もともと町では企画財政課の1部門として、SDGsの推進や地球温暖化対策への取り組みを進めてきた。しかし、牛のふん尿を利用したバイオガス発電など脱炭素に関する内容が評価され、2022年4月に環境省の第1回「脱炭素先行地域」に選定。そこから本格的な取り組みを行うようになり、2022年7月に『ゼロカーボン推進課』が新設された。

上士幌町ゼロカーボン推進課・佐藤泰将課長
「役場内でも全然SDGsとはなんぞやの状態だったが、まずは役場職員の理解、あと町民の理解促進ということで積極的に力を入れている」
メンバーは非常勤を含め、あわせて8名。2023年6月に北海道庁から派遣された職員もいる。隣町の鹿追町出身、上嶋あぐりさん。

上士幌町ゼロカーボン推進課・上嶋あぐりさん
「十勝は食べ物も美味しいし広いし景色も綺麗ですごく好き。これからも発展していく地域と思っていたのでぜひ仕事として来たく、十勝を志望していました」
そんな『ゼロカーボン推進課』の上嶋さんが教えてくれたのが、役場独自の取り組み「ノーカーデー」だ。車の排気ガスをなるべく減らし、地球温暖化対策と健康のために歩きましょうという啓発で毎週金曜日に実施されている。

他にも『ゼロカーボン推進課』では、2021年11月からSDGsの理解を深めてもらうため小学校などで行う出前授業を開始。取材時は、上嶋さんが講師だった。また、座学だけではなくバイオガス発電などの見学や外部での講座も行われている。
さらに、2024年4月から始まった「SDGsポイント」制度。

『ゼロカーボン推進課』が発案した町独自の取り組みだ。町の清掃活動や献血などに参加するとポイントが付与され、その貯まったポイントを「1ポイント=1円」より町の店舗で利用できるという仕組みだ。
町民
「楽しみのひとつではあります。買い物にも繋がっていくしね」