「自民修正案に賛同出来ない」公明代表が異例の表明

公明党・山口那津男代表 (中央幹事会冒頭挨拶)
「公明党の従来から主張してきた上限の公開の基準は5万円にすべきである。自民党から昨日示された修正案を、これはそのまま賛同することはできないというのが公明党の考え方であります。隔たりのある部分については、なお一層自民党として、透明化をはかる、そうした思い切った決断を求めたい」

30日、公明党の山口代表は「自民党の案に賛同することはできない」として、自民党に対し譲歩を促した。
この発言の同時刻、自民党幹部はこう吐露した。

「ここで自公にわだかまりが残るのはよくない。5万でも10万でもどっちでもいいんだから。」

この自民党幹部は問題を起こした側が金額の主張をするべきではないとの考えのもと、最終的には「総理の決断次第だ」とも話しており、岸田総理は、麻生氏・茂木氏の説得を振り切って、公明党の要求を受け入れるかどうかの決断を迫られた。

夕刻、岸田総理は側近の木原幹事長代理を呼び、秘密裏に会談した。その場には林官房長官も同席した。他党との水面下の交渉を担っていた木原氏は、自民党内には「10万円でなければだめだ」という声が根強くあることを伝える一方で、公明や維新の状況を伝えた。

岸田総理はこの場で「5万円でやるしかない」と決断を下した。自公連立の枠組みを崩さずに、この国会で法案を成立させることを優先させた。