当事者同士のつながりが救う

石尾さんは、震災という苦しい時に助けられたのは「仲間」だと話します。

石尾大輔さん
「震災なので誰かのせいにできないんですよね。本当苦しかったんですけど、やっぱりその時に励みになったというか、希望になったのは中田君とか、メールくれたりとか、大学の時の友達に『大丈夫か』って、そういう繋がりっていうか、それは良かったなと思います」

講義を聞いた人たちの感想です。

当事者男性
「当事者として今ちょっと苦しいので共有したいなと思って、何か得られるものはないかと参加しました。対人恐怖だったり、そういう生の声が聞けて良かったなと思いました」

44歳の息子がひきこもりの男性
「仲間の大切さがよく分かりました。今ちょっとひきこもってる息子に、ああいった仲間ができるとうれしいなと思います」

ひきこもりの当事者がどんなことを感じているのかを直接聞くことができた今回のイベント。池上さんも「ひきこもることは悪いことではない」と話します。ただ、石尾さんも中田さんも、普段はひきこもっていて避難所には行けなくても、こうした当事者が集まるところには顔を出せたわけですから、理解できる人同士で仲間が出来れば、外に出るきっかけにもなるのではないかと感じました。

(TBSラジオ「人権TODAY」担当:進藤誠人)