いまは患者 水野さんの“過去”を知る保護司
(水野さん)「うーん大変やな。大変な病気やな」
(田中さん)「いつ死ねんのかな、もう死にたいわい」
慢性閉塞性肺疾患という病気で、肺機能が低下して常に酸素投与を必要としています。診察を終えると…
(水野さん)「いまで80…?」
(田中さん)「84歳」
(水野さん)「84歳か。少年院を出てきた時はまだ60歳くらいやったんかな。20年くらい前やから」
(田中さん)「年取りましたね。何が惨めかっていうと年取ることや」
(水野さん)「少年院出た時は(田中さんは)しゃきっとしていたから」
実は水野さんは10代の頃、少年院に入っていた過去を持っているのです。
(水野宅郎さん)「シンナー吸ったりとか、シンナーからだんだん覚醒剤にいったりとか。薬物にはまってしまっていた」
中学時代からシンナーを吸い始め、高校は数か月で退学。覚醒剤に手を出して逮捕され、18歳で少年院に送られました。少年院を出た後、医師を目指す水野さんを応援してくれたのが、当時、担当の保護司で、今は患者の田中輝彦さんです。
(田中さん)「最初から、一緒に頑張ろうと。『将来、俺の死亡診断書を書けるようになれ』と言った」
(水野さん)「応援してくれる人がいたのはやっぱり強いなと思いますね」