時代と共に変化し続ける旧統一教会の献金の手法。
信者が直接韓国に行く“解怨式”とはどのようなものなのか?

■献金のために韓国へ出向く“解怨式”とは 先祖を180代前まで解怨

日本の信者から献金を集める手法も時代と共に変化していった。
韓国で信者の脱会を手伝う活動をし、100人以上から相談を受けてきたキムさん(仮名)。献金の為の儀式があったという。

旧統一教会の脱会支援者 キムさん
「日本人が直接お金を持って韓国に来て、清平で“解怨式”のための献金をするんです」

「解怨式」とは一体どのようなものなのか。

2006年、報道特集はその実態を追っていた。
韓国・仁川国際空港に降り立った日本人の信者の集団。10台近いバスで一斉に移動を始めた。信者らが向かったのは清平。文鮮明氏が“地上天国”を作ると銘打った地だ。16年後の今、この一帯には 宮殿のような建物や病院、レストランなどが建ち並び建設中のものもある。

この場所で行われていたのが「解怨式」だ。参加した経験がある元信者は、当時こう話していた。

元信者(2006年)
「先祖たちを救うために“先祖解怨”ということをやっているんですけど、怨念の“怨を解く”=解怨と書きます」

元信者によると教団は、怨みや後悔を持ったまま地獄で苦しむ先祖を天国へ導く儀式のことを“先祖解怨”としている。

1代から7代までの解怨に必要な献金は70万円、それ以降は7代ごとに3万円かかるという。当時は父方の父をたどる先祖と、母方の父をたどる先祖を180代前まで解怨することが望ましいとしていた。

だが現在、教団の関連団体のホームページには430代前までの解怨式をしている写真が掲載されていた。1代を30年で計算すると430代前は1万2900年前、旧石器時代から縄文時代の頃の先祖だ。