能登半島地震での教訓
1月の能登半島地震で高さ4.7メートルの津波が到達した石川県能登町。地震で道路が寸断し、職員が駆けつけることもままなりませんでした。

能登町 大森凡世町長:
「(職員の)だいたい3分の1くらいしか役所に来ていなくて、情報収集というのが非常に困難な状況でした」

地震発生の30分後には日没となり、細かい状況を把握できたのは、翌日になってからでした。
能登町 大森凡世町長:
「次の日には、津波がきていてひどいことになっているという情報だけは入っていた。はやく情報が欲しいのですが、情報が得られないというところでもどかしさがありました」
一方、越村教授らのシステムがカバーできる範囲は、去年末までに太平洋沿岸を中心に広がっていましたが、日本海側は開発の途中でした。

そこで、越村教授は能登にも範囲を拡大するため、予測と実際の被害を調べるべく現地を訪れました。事前のシミュレーションでは、このエリアの浸水の深さは最大2.5メートルから3メートルとなっています。

東北大学災害科学国際研究所 越村俊一教授:
「シミュレーションの結果が、整合しているなというのがある程度確認できた」