看板の光に誘われて店を訪れ…家族になった店主と常連客

 午前0時になりました。開店直後からカウンターに座る女性、滞在時間は約4時間です。

 (女性)「さっきのモモンガの歌が一番好き」
 (豪さん)「あれ麻布の暗闇坂」

 店主の豪さんとの音楽談議に花が咲きます。豪さんの表情がいつもより柔らかく見えます。

 (記者)「豪さんの素の顔が見られた気がします」
 (豪さん)「家族なんで」
 (女性)「確かにな」
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 女性は常連の柚さん。実は去年の6月、2人は結婚しました。東京の外資系企業に勤めている柚さん。在宅勤務になったことをきっかけに、2021年に京都に移住してきました。当時はコロナ禍。バスで家とジムを往復するだけの日々を過ごしていました。
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 (柚さん)「バスの中でぼーっと外を見ていた時に、真っ暗な中を進んでいく中でここだけぼーっと『深夜喫茶しんしんしん』という看板が浮かび上がって」

 光に誘われるようにお店に入ったと言います。
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 (柚さん)「入ってすごく不思議、なんなんだここはみたいな。いつからやってるお店なのかもわからない。すごく昔からあるお店なのかなって思って、いつからやってるんですか?と聞いたら『2~3年前』って感じで、えー?と思って。ニ代目だと思っていたので、この人が一代目なんだってめっちゃびっくりした」

 1人の男性と1人の女性の時間が交わり、そして人生が交わる深夜喫茶。