京都市左京区北白川。街の喧騒から離れたビルの2階に、小さな喫茶店があります。店名は「深夜喫茶しんしんしん」。営業時間は午後8時から午前3時まで。ささやかな夜を求めて深夜喫茶に集う人たちの様子を定点観測しました。

最初のお客さんは大学生2人「昔ながらの感じで好きですね」

 午後8時10分。この日は少し遅れて「深夜喫茶しんしんしん」オープンしました。
4.jpg
 最初のお客さんは、京都産業大学に通う2人組。SNSでこの店と出会い、初めて来店しました。
5.jpg
 「魅力的ですよね、夜やってる喫茶店って。なかなかいいと思います。畳とか今、少ないじゃないですか。こういう感じも昔ながらで好きですね」
6.jpg
 店主がこつこつ集めたものが所狭ましと置かれていて、まるで昭和にタイムスリップしたような空気が流れています。

 「(Qカップルですか?)いや、友だちです」

 深夜喫茶には人と人との距離を近づける空気も流れています。
8.jpg
 午後8時30分にやってきた2人も、京都産業大学に通う学生。お酒ではなくコーヒーで「乾杯」しているのには理由があります。

 「就職活動を早く終わらせて、納得いくまで頑張って、早く自由な時間がほしいですね、いまは。(Qきょうはほっと一息?)ちょっとやります、作業」