稚魚は、もともと富山県にある実験場で飼育していたものでしたが、去年12月中旬から下旬にかけ今回の放流を目指して1万匹を海洋高校に移動していました。

ただ、その富山の実験場は能登半島地震で被災し、稚魚を育てるための設備が故障。移動が年明けだったら全ての稚魚が死んでしまう事態が起こりかねませんでした。海洋高校に移した稚魚も2000匹が地震の影響で死に、放流に至りませんでした。

【生徒は】
「地震を乗り越えてくれたんで、無事放流も完璧に出来たんで、ちゃんと成長してくれると思います」
「ここまで育てて放流することができるということにすごく喜びを感じています」

【近畿大学水産研究所 富山実験場 家戸敬太郎 場長】
「お手伝いいただいた学生さんたち、漁業者の方、非常に丁寧に魚を扱ってくださったので、魚がほとんど暴れなかったんです。本当にスムーズに放流出来てホッとしてます」

ホースを通して海の中に放流された稚魚たち。今後、オスは2年ほどメスは4年ほどかけて糸魚川沖付近で20センチ以上に成長するということで、海洋高校は「毎年継続して放流したい」としています。