石破氏をめぐる環境の変化(1)~いわゆる派閥の解消~

これまで4度総裁選に挑戦してきた石破氏だが、当選を阻んだものの一つが「自民党の派閥政治」だった。
自民党の総裁選は「国会議員票」と「党員らの地方票」で争われ、総裁選ごとにこの比重は変わってきたが「国会議員票」を多く取った候補が総理の座を射止める結果が続いている。
つまり、より多くの派閥の支持を得ることで国会議員票を固められるかが総裁選の勝利のカギを握ってきた。
だが、石破氏は出馬した総裁選で、党員票では勝利ないし善戦をしてきたものの、ことごとく国会議員票で大差をつけられ敗北してきた。
しかし、今年に入り、派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件を受け、安倍派・岸田派・二階派・森山派が解散を決定し、次の総裁選は派閥の影響力が薄れた戦いとなることになる。これが石破氏が総裁選に挑戦する上では追い風が吹く結果となっている。