・デンマークは短時間労働でも世界トップ級の競争力と豊かな経済

・1日を仕事・休息・「自由時間」の3分割にする生き方が鍵

・成果に繋がらなくても、自分に「第3の時間」を許可することが大事

1日を「3分割」する生き方

「毎日仕事や時間に追われて、自分の時間が持てない」「家庭や私生活にもっと時間を使いたいけれど、どう両立すればいいのか分からない」。そんな悩みを抱えるビジネスパーソンは多い。

TBSアナウンサー・篠原梨菜がプロデューサー兼MCを務める番組「Human Insight」では、デンマーク在住のジャーナリスト・井上陽子氏をゲストに迎えた。井上氏はかつて読売新聞の社会部記者やワシントン特派員としてバリバリ働く「長時間労働の当事者」だったが、移住を機にデンマークの驚くべき時間術に出会う。

その核心にあるのが、仕事と家庭を必死に両立・分割しようとするのではなく、1日を「3分割」するという発想だ。

「16時ラッシュアワー」でも日本の倍稼ぐデンマークの謎

井上氏が2014年に初めてデンマークを訪れた初日、大きな衝撃を受けたという。午後4時にコペンハーゲンの街に入ると、すでに車が渋滞していた。

「『4時になったからラッシュアワーだね』と言われて。4時でラッシュアワーなの? と思ったら、『金曜だと3時台だけどね』と言われました。これでこの国の経済は大丈夫なの? というのが最初の疑問でした」

しかし、蓋を開けてみればデンマークの一人当たりGDPは世界9位(2026年現在)で、日本の倍以上。2022年にはIMD(国際経営開発研究所)の世界競争力ランキングでトップに輝いている。決して「競争のない、のんびりした小国」だから早く帰れているわけではないのだ。短時間労働でありながら、驚異的な生産性と豊かな経済を両立させている。