トランプ米大統領は米中間選挙を前に、新たに打ち出す政策公約を模索している。政権の経済政策を担う高官と元政権当局者によると、住宅売却益を対象にした税優遇措置の創設や、キャピタルゲイン(資産売却益)課税の引き下げを議会に求める案などが検討される可能性がある。

米国家経済会議(NEC)のハセット委員長は11日、FOXビジネスの司会者ラリー・クドロー氏とのインタビューで、トランプ氏は11月の中間選挙で共和党候補への支持につながる政策をさらに打ち出したいと考えていると述べた。

トランプ氏の1期目にNEC委員長を務め、現在もトランプ氏に近いクドロー氏は、キャピタルゲインをインフレ調整する案について最近トランプ氏と話したと明らかにした。これは物価上昇の影響を除いた売却益を課税対象とする案だ。クドロー氏はまた、200万ドル(約3億2000万円)以下の住宅について、売却益をキャピタルゲイン課税の対象から外す案も提案したとし、「ボスは非常に関心を持っている」と述べた。

クドロー氏は「彼と話した。インフレ調整の案を気に入っていたし、非課税枠を拡大する案も気に入っていた」と語った。

ハセット氏はトランプ氏について「共和党が今後も主導権を握れば実行する政策を、有権者に打ち出したいと考えている」としたうえで、「これまで話してきたように、今から中間選挙までにさらに多くの政策が出てくるだろう。ラリー、彼がキャピタルゲインを巡るあなたの素晴らしいアイデアについて話していたのも、きっとそのためだ」と語った。

税制変更の多くは議会での法制化が必要なため、トランプ氏の構想が中間選挙までに実現する可能性は低い。トランプ氏の1期目を含む歴代政権は、議会を通さずにキャピタルゲインをインフレ調整することを検討してきたが、法律の専門家は、実施すれば法廷で争われる可能性が高いと指摘する。

議会共和党内でも、キャピタルゲインをインフレ調整する案が浮上しているが、党内で広く支持されているわけではない。現在は夫婦で50万ドルの住宅売却益の非課税枠を引き上げる案には、超党派の支持がある。

一方、キャピタルゲインのインフレ調整や住宅売却益の非課税措置による恩恵は富裕層に大きく偏り、共和党への批判材料となる可能性もある。

ホワイトハウスのデサイ報道官は検討中の政策案について問われ、トランプ氏は「米国を再び豊かにするため、新たなアイデアを常に模索している。ただ、政策の発表は政権から直接行う」と述べた。

中間選挙は通常、大統領の所属政党にとって厳しい戦いとなり、今年も例外ではない。トランプ氏の経済運営やイランでの戦争への対応を巡り、有権者の評価が悪化するなか、共和党には逆風が吹いている。

原題:Trump Weighs Call for Capital Gains Tax Cuts as Midterm Boost(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.