ホルムズ海峡を通過する原油輸送量が今月、日量約200万バレルまで回復したもようだ。位置情報の発信を止めたまま航行するタンカーが増えており、イラン戦争によって引き起こされた供給網の大幅な混乱がやや緩和されている。

一方、海峡通過中も自動船舶識別装置(AIS)の位置情報を送信し続ける船舶による確認済みの原油輸送量は、ほぼ消滅した状態となっている。

ただ、ブルームバーグや分析会社クプラー、ボルテクサのデータによると、9日までの7日間において、超大型原油タンカー(VLCC)が少なくとも1日1隻、トランスポンダー(船舶自動識別装置)を停止した状態で海峡を通過した。月初にはさらに多くの船舶が確認されていた。VLCCは1隻当たり200万バレルの原油の輸送が可能だ。

10日には、AISで確認された通航も、トランスポンダーを停止した状態での通航もなかった。ただし、船舶は安全な海域に到達した後、地域から離れた場所で再び位置情報を発信することがあり、その場合、過去の輸送データが変更されることがある。クプラーとボルテクサも、新たな衛星画像が利用可能になると輸送データを修正している。

トランプ米大統領は10日、米海軍の支援を受けながら大量の原油が夜間にホルムズ海峡から搬出されていると述べた。一方で、イランはホルムズ海峡を巡り商船を含むあらゆる船舶に対して完全に閉鎖したと発表している。イランの革命防衛隊(IRGC)は11日に海峡通航を試みた船舶2隻を攻撃したと発表した。ただ、これらの事案は確認されておらず、米当局は商業船舶の通航が継続していると報告している。

ブルームバーグが集計した追跡データによると、トランスポンダーを作動させたままの輸送量は引き続き極めて少ない。10日に海峡横断が確認された船舶は3隻のみだった。

原題:HORMUZ TRACKER: Dark Transits Boost Flow of Oil to About 2M B/D(抜粋)

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