米国糖尿病学会(ADA)のチャック・ヘンダーソン最高経営責任者(CEO)は、学会の年次会合でトランプ政権を批判する論説のコピーを配布していた著名な肥満研究者ら5人が強制的に退場させられたことについて謝罪した。

ヘンダーソン氏は動画声明で、「こうした出来事に至った経緯がどうであれ、その影響は認識している」と述べ、「その結果として生じた痛みや不満、苦痛について深くおわびする」と語った。

この動画は、6日にニューオーリンズで開催されたADA会合で警官が参加者を退場させた騒動に対し、広範な批判が巻き起こったことを受けて公開された。退場させられた参加者には、小児肥満研究者のジャスティン・ライダー氏や、同論説が掲載されたADA発行の月刊誌「ダイアベティス・ケア(Diabetes Care)」の編集長スティーブン・カーン氏らが含まれていた。

医療ニュースサイト「MedPage Today」の報道によると、その後ADA幹部の一部が辞任し、7日午前の基調講演では数十人の参加者が抗議の退席をした。ADA宛ての公開書簡には、オンライン署名サイト「Change.org」で約6600人の署名が集まっている。

辞任した幹部には、デューク大学教授でADA次期会長だったジェニファー・グリーン氏や、フロリダ大学医学部のマーク・アトキンソン教授らが含まれるという。

ヘンダーソン氏は動画で、今回の出来事や実施された方針・手順についてADAとして「徹底的な独立調査」を委託すると説明。「今後も、米国立衛生研究所(NIH)への十分な資金拠出を求める活動を続けるとともに、科学的発見の追求を支援し、より広範な研究コミュニティーを積極的に支持する」と語った。

問題となった論説は、「誤った政策決定が米国の生物医学研究を解体・破壊し続けている」と題され、ダイアベティス・ケアに掲載された。

この論説では、トランプ政権がはしかワクチンの危険性に関する「根拠のない説」を広め、連邦保健機関の主要な科学者や研究者を解雇したことで、回避可能な死を招いていると批判している。執筆者にはカーン編集長のほか、米医薬品大手ファイザーの主任研究員、ジョン・ビューズ氏が名を連ねている。

原題:Diabetes Conference Expulsions Lead to Apology and Resignations(抜粋)

--取材協力:Madison Muller.

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