米アンソロピックのダリオ・アモデイ最高経営責任者(CEO)は、人工知能(AI)の新たなモデルが一定のリスクをもたらす場合、政府はAI開発企業による配備を阻止する権限を持つべきだとの考えを示した。

アモデイ氏は10日に公表した長文の論考で、AIモデルについて第三者による試験を義務付けるべきだと主張した。試験では、サイバーセキュリティー上の脅威や生物兵器の開発を可能にするリスクなど、複数の分野における危険性を評価する。「容認できないリスクがある」と判断された場合には、「政府は配備を阻止、または抑止する権限を持つべきだ」と記した。

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こうした主張は、AI技術の高度化が進む中で、アモデイ氏がこれまでで最も強く規制強化を求めたものの一つだ。先週にはアンソロピックも、AIがもたらし得る危険を回避するため、政府とAI開発企業が共同で技術開発を減速させるべき時期を判断する仕組みの創設を提唱していた。

今月初め、トランプ大統領はAIがもたらすサイバーセキュリティー上の脅威への対応について大統領令で非干渉的なアプローチを示した。米政府がAIモデルへの任意のアクセス権を持つとする一方、開発企業に対して明示的な承認の取得を義務付けることは見送った。

アモデイ氏は「AIについては、透明性の確保を超え、より厳格で拘束力のある規制へ進む時が来た」と指摘。「少なくとも現在の急速な発展段階において最も適切な例えは、自動車や航空機、あるいは医薬品だろう。これらは現代経済に不可欠な強力な技術だが、設計や運用を誤れば多数の人命を奪う可能性がある」と述べた。

より責任あるAI開発企業としての立場を打ち出してきたアンソロピックはこれまで、重要なソフトウエアの脆弱(ぜいじゃく)性を発見し悪用できる能力を持つとして、より高性能なAIモデル「Mythos(ミュトス)」を発表し、警鐘を鳴らしていた。同社は同ツールの提供先を一部の提携先に限定することを決定。9日には、こうしたサイバーセキュリティー機能へのアクセスを除いた別バージョンを公開した。

アモデイ氏は論考の中で、ミュトスを「AIの驚異的な能力と、そのリスクの双方を示す代表例」と位置付けた。

原題:Anthropic CEO Says Government Should Be Able to Block New Models(抜粋)

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