原油相場は6日、ニューヨーク時間の取引で大幅続落した。約10週間続いた戦争の終結に向けた米国の新たな提案をイランが検討しているとの情報が材料視された。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物6月限は、前日比7.19ドル(7%)安の1バレル=95.08ドルで終了。北海ブレント先物7月限は8.6ドル(7.8%)下落して101.27ドルで終了した。一時、96.75ドルに下げる場面もあった。

米国とイランは戦争終結に向け1ページの覚書で合意に近づいている。この覚書には、ホルムズ海峡の封鎖を双方が解除する内容が含まれる見通しで、現時点でまだ合意には至っていない。米国は48時間以内にイランから回答があるとみている。

トランプ米大統領は6日午後、FOXニュースの取材に対し、この提案について「慎重ながらも楽観視している」と述べた。米国がイランとの戦争を早ければ1週間以内に終結させる可能性があるとの見方も示した。

BOKファイナンシャル・セキュリティーズのトレーディング担当シニアバイスプレジデント、デニス・キスラー氏は「市場は和平合意を織り込もうとしているが、詳細に関する情報が次々と変わるため苦戦している」と述べた。さらに、商いが薄いこともあり、値動きが増幅されやすいと指摘した。

6日午前には、トランプ氏が自身のソーシャルメディアにイランが同意しなければ「爆撃を開始する」と投稿し、原油相場は下げ幅が約半分に縮小する場面もあった。

6日公表の政府統計では、米国の原油在庫の減少が続いていることが示された。中東からの供給混乱を補うため、国外の買い手が米国産原油への依存を強める中で、米在庫統計への注目が高まっていた。

TDセキュリティーズのシニア商品ストラテジスト、ライアン・マッケイ氏は「今朝の大規模な売りの後でも、原油および石油製品市場ではあらゆる強気シグナルが出ている」と述べた。

ブレント原油は2月末に米国とイスラエルがイランに対する攻撃を始めて以降、約40%値上がりした。海上交通の要衝であるホルムズ海峡はイランが船舶の航行を妨げる一方、米国はイランの港湾への船舶のアクセスを阻止する二重封鎖状態にあり、ペルシャ湾から世界への原油供給が停止している。

トランプ氏は、中国の習近平国家主席との首脳会談を14ー15日に予定している。首脳会談を前に、中国も紛争終結に向けた国際的な外交圧力に加わった。北京での会談で、中国の王毅外相はイランのアラグチ外相に対し交渉継続を促し、「敵対行為の再開は賢明ではない」と述べた。

和平交渉で合意が成立するとしても、それがエネルギー市場に表れるようになるにははるかに長い時間がかかる見通しだ。

原題:Oil and Gas Plunge as Iran Weighs New US Proposal to End War(抜粋)

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