労働投入量の減少には歯止めがかからず
このように、減少が不可避とみられていた就業者数は女性、高齢者を中心に増加している。しかし、一人当たり労働時間の減少が続いているため、労働投入量(就業者数×労働時間)の減少には歯止めがかかっていない。
1990年~2025年の35年間で就業者数は9.3%増加したが、この間に労働時間(一人当たり)は▲21.4%減少した。この結果、労働投入量は35年間で▲14.2%減少している。

かつて、日本の労働時間は国際的に長いことで知られていた。
しかし、法定労働時間の短縮、週休二日制の定着、有給休暇取得日数の増加、非正規雇用比率の上昇などから1990年頃から長期にわたって減少傾向が続き、近年は働き方改革の推進がそのペースを加速させている。
男女別には、男性は就業者数がほぼ横ばいにとどまる中で、労働時間が1990年から2025年までの35年間で▲20%程度減少したため、労働投入量も▲20%程度減少している。
女性は就業者数が20%程度増加する一方、労働時間が▲20%程度減少したため、労働投入量は1990年からほぼ変わっていない。ただし、2010年代前半以降、就業者数の増加ペースが加速していることを受けて、労働投入量は増加傾向に転じている。