世界有数の暗号資産ネットワークであるカルダノの創設者、チャールズ・ホスキンソン氏は怒っている。

人気の分析プラットフォームが閉鎖を発表したことを受けて、同氏は最近、利用者にさらなる破綻への備えを呼び掛ける動画を投稿した。さらに多くのプロジェクトが消滅し、さらに多くの企業が資金を使い果たし、さらに多くの開発者がエコシステムから離脱するだろうと同氏は予測した。

「失敗の波が来るのはこれからだ。今年は非常に厳しい年になるだろう」と同氏は語った。

Token2049カンファレンスに出席したチャールズ・ホスキンソン氏(2025年10月2日、シンガポール)

暗号資産の代表格であるビットコインは最近急落している。一時6万ドルを割り込み、月間では約17%下落した。マイケル・セイラー氏のビットコイン保有会社ストラテジーによる売却、ビットコイン上場投資信託(ETF)からの資金流出、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ懸念などが背景にある。データ会社コイングラスによると、24時間で17億ドル(約2800億円)相当を超えるデジタル資産が清算された。

ロバート・W・ベアードの市場ストラテジスト、マイケル・アントネリ氏はビットコインと暗号資産について「話題の新商品というラベルを失い、今では単なる一つの資産クラス、数ある投資手段の一つになった」と語った。

しかし、より深刻なのは暗号資産市場全体の低迷だ。調査会社カイコのトーマス・プロブスト氏によれば、アルトコインはビットコイン以上に打撃を受けている。かつて有望視された数百ものプロジェクトが衰退し、数十億ドル規模の価値が消失した。

ホスキンソン氏に追加コメントを要請したが、現時点で返答はない。

分析会社のデルファイ・デジタルによると、近年作られた暗号資産トークンは数千万種類に達するが、分散型取引所で意味のある取引量を維持しているのは、わずか1700を下回る。ベンチャー支援を受けたトークンの大半は発行価格を下回り、調査対象トークン全体の平均リターンはマイナス80%だった。

ブルームバーグが集計したデータによると、ビットコインは6日も下落し、7営業日続落となった。日次ベースの連続下落としては2023年以来で最長となる。

資金は実際の利用実績を示せる少数の資産や企業へ集中している。パンテラ・キャピタルのコスモ・ジャン氏は「ビットコインとイーサを除いて、トークン市場は2021年がピークだった。多くは既に80〜90%下落しているが、存在理由の乏しい大型トークンもまだ多い」と指摘した。

エレクトリック・キャピタルリポートによれば、カルダノのフルタイム開発者数は年初から32%減少した。ディファイ・ラマによれば、分散型アプリケーションにロックされた資金も同期間に35%減少した。カルダノのADAトークンは今年に入り約55%下落し、およそ16セントとなっている。

皮肉なことに、暗号資産業界の実用化は進んでいる。ステーブルコインは決済分野に浸透し、テザーは時価総額でイーサを抜く勢いだ。ウォール街はトークン化資産を試験導入し、銀行もブロックチェーン基盤を構築している。しかしその将来的な価値を取り込むために作られた多くのトークンは、今は崩壊しつつある。

ジャン氏は「現在、広範なトークン市場では健全な合理化が進んでいると考えられる」と語った。

「暗号資産市場で資金がより希少になるにつれ、本質的な価値がより注目されるようになった。多くのトークンには実際の価値提案が存在しない。それでも長い間存続してきたが、資金提供者は今になって『こうしたばかげたものには、もううんざりだ』と言い始めている」と述べた。

原題:There Are Millions of Crypto Tokens. Almost None Have Any Value(抜粋)

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