世界的に地政学リスクが高まる中、半導体・エネルギー・食料などの分野では特定地域への依存が進んだ結果、サプライチェーンの不安定化が顕在化している。
これらの多くを海外に依存する日本にとって、供給途絶のリスクは、国家経済や社会基盤の脆弱性をエネルギー供給や産業活動の面で一層際立たせている。
こうした中、高市政権はさらなる日本の経済成長を実現するため、日本成長戦略本部を設置するとともに、その下に日本成長戦略会議を立ち上げ、危機管理投資を軸とする成長戦略を打ち出した。
あわせて17の戦略分野を設定し、官民連携による重点的な支援を通じて日本の供給力を強化する方針を示している。
これらの戦略分野の中でも、核融合は、中長期的なエネルギー供給構造の強化と脱炭素化を実現し得る将来の基盤技術として特に注目されている。
核融合分野では、実用化に向けたロードマップや産学官による協力体制の構築が進んでおり、日本が次世代エネルギー分野で競争力を確保する上で重要な位置づけにある。
本稿では、足元で発足した会議体や政策方針について整理し、核融合の基本原理や技術的特徴、注目される理由や課題について説明する。