伸び悩むケリング 躍進するLVMH 時価総額の差は“約10倍”

かつてはLVMHとほぼ同規模だったケリングですが、その後両社は異なる道を歩むことになります。

LVMHが巧みな買収戦略と経営によって時価総額4500億ドルにまで成長した一方、ケリングの成長は限定的でした。

現在、LVMHの時価総額はケリングの約10倍に達しています。

この差は、ケリングがグッチに大きく依存している構造に起因します。

ケリングの売上の半分、利益に至っては実に3分の2をグッチが占めているため、グッチの不振は企業全体を直撃するのです。

一方、LVMHはルイ・ヴィトンの売上が全体の約4分の1、利益への貢献は約半分にとどまっており、単一ブランドへの依存度が低いことが安定的な経営に繋がっています。