米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が24日に発表した7-9月期(第1四半期)決算は、売上高が予想を上回った。価格が上昇する中でも、消費者はひげそりや制汗剤を買い求めた。同社は関税についても、これまでの予想影響額を半減した。

発表によると、為替変動や買収の影響を除外した売上高のオーガニック成長率は2%で、アナリストの予想平均を上回った。1株当たり利益も予想を上回った。

美容・グルーミング部門の販売数量と売上高が予想以上に伸び、成長をけん引した。ベビーケア、女性用衛生用品、家庭用品など他部門は低調だったが相殺された。

P&Gのアンドレ・シュルテン最高財務責任者(CFO)はメディア向け電話会議で「消費環境は良好とは言えないが、安定している」と述べた。

発表を受け、P&G株は時間外取引で一時4.4%高となった。同社の株価は年初から23日の終値までで9.2%下落している。

P&G は通期業績見通しをほぼ維持しており、関税や商品価格の変更による影響は、より軽微になるとみている。

同社は関税による予想影響額(税引き後)を、7月時点の8億ドル(約1220億円)から、4億ドルに引き下げた。カナダが米国製品に対する報復関税の大半を撤廃したためだ。ただ、トランプ米大統領は23日夜に、カナダとの貿易交渉を打ち切る方針を示している。シュルテン氏は、関税の変更は正式には発表されていないと強調した。

原題:P&G Results Beat Estimates on Strength in Beauty, Razors (1)(抜粋)

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