(ブルームバーグ):外務省は東シナ海の日中中間線の中国側の海域で、中国による新たな構造物1基の設置に向けた動きを確認したと発表した。資源開発のための設備とみられ、「極めて遺憾」と非難した。
24日の発表によると、同省の金井正彰アジア大洋州局長が在日中国大使館の施泳次席公使に対し、強く抗議した。同海域で中国側の構造物を確認したのは18カ所、計20基となり、日本政府は一方的な開発行為を中止するよう求めている。
中国外務省の郭嘉昆報道官は、日本の抗議に関し、「中国の東シナ海における石油・天然ガス開発活動は、中国の管轄下にある争いのない海域で行われている」と指摘した上で、完全に中国の主権的権利と管轄権の範囲内であるとした。日本の主張を受け入れないとも語った。
東シナ海を巡っては、日中の排他的経済水域(EEZ)や大陸棚が重なり合う部分があり、境界が確定していない。両国の海岸線が等距離にある中間線付近の権益に関しては2008年6月にガス田の共同開発で合意しているが、それ以降も中国は中国側海域で複数の掘削施設を単独で建設してきた。今年5月にも今回とは別の構造物の設置に向けた動きを日本政府は確認しており、中国の動向に警戒を強めている。
元海上幕僚長で笹川平和財団上席フェローの武居智久氏は、中国の動きについて、日中間で東シナ海のEEZが重なる部分の境界をどこに置くかを決めない限りは続くとの見方を示した。ただ、日中の主張は異なっているため、「折り合いをどうつけるかということは大変難しい」と語った。日本側としては自らの主張が正しいと国際社会の支持を広げていくことが必要だと述べた。
(中国外務省報道官のコメントを追加し、更新しました)
--取材協力:Philip Glamann、岩城伸也.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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