キャリアビジョンの変化

性・年齢群の特徴

長期的な働き方としてどのようなコースが望ましいと考えているか尋ねた結果を、性・年齢群別・調査年別に示したものが図表1である。

まず、2024年調査の結果を、男性について年齢群別にみると、「①一つの企業に長く勤め、だんだん管理的地位になっていくコース」「③一つの企業に長く勤め、ある仕事の専門家になるコース」は高年齢ほど高く、高年齢ほど「1つの企業(①+③)」に勤め続けることを望ましいと考えている。

反対に、若年齢ほど高いのが「⑥長期的な働き方は希望していない」だった。

「管理的地位になっていく(①+②)」と、「ある仕事の専門家となっていく(③+④)」を比べると、管理的地位になっていくことが望ましいと考えている割合が44歳以下でやや高い。

続いて、女性について年齢別にみると、若年齢ほど「⑥長期的な働き方は希望していない」が高いのは男性と同じ傾向だった。

特に34歳以下女性においては、「⑥長期的な働き方は希望していない」と回答した割合が、35歳以上の女性や男性と比べて突出して高かった。

「1つの企業(①+③)」に勤め続ける意向は、35歳以上で34歳以下と比べて高かったが、35歳以上でも男性で最も低かった34歳以下と同水準に留まった。

女性は、「1つの企業(①+③)」に勤め続けるとしても、管理的地位となっていくことより、ある仕事の専門家となっていくことを望ましいと考えていた。