警察官は指示を受けて排除をした
嘉藤奈緒子アナウンサー:「映画を見て、女性警察官が(ヤジを飛ばした)桃井さんを2キロにも渡って追いかけて、話す内容も『お願い、お願い、あきらめて。ジュース買ってあげるから』という小さな子どもを手なずけるような形で話をしていて、もやもやした気持ちになりました。そして、どうしてあんなに大勢で取り囲む必要があったのか、疑問に感じます」

ヤジと民主主義・山﨑裕侍監督:「当時の安倍政権は、メディアや警察も含めて、自分たちのコントロールを強めていたんですね。警察の力を使って何か自分たちが思うことを実行しようとしてきた政権。警察はあのヤジの排除を警察官たちが自分の判断で行ったと説明しているが、元北海道警察のOBに話を聞くと、『どこかからの指示がないと排除はしない』と。よく見ると、警察官は無線で指示を受けながら排除しているんです。彼らは何らかの命令があって行動していると考えないと説明ができない。ただ、警察官一人ひとり、政権批判の声を飛ばすことが市民の権利だということも分かっていなかったと思うんですよね。」

嘉藤奈緒子アナウンサー:「この問題を取り上げる上で、大杉さんと桃井さんの存在は大きいですよね。社会や警察と戦う2人の姿は、どう映りましたか?」
ヤジと民主主義・山﨑裕侍監督:「今はデモをしても迷惑だとか、警察に抗議する人に対しての誹謗中傷がインターネットである中で、おかしいことはおかしいと、きちんと声を上げる。名前も声も出して。それは勇気がいることだと思います。今まで市民活動をしてきた人たちも、どこかであきらめてきたと思うんですよね。けれど彼らはあきらめなかった」

ヤジと民主主義・山﨑裕侍監督:「もうひとつは軽やかだなと思います。大杉さんは、警察が出した動画に『ギャグセンスが高い』と言っていて。熱くなって周りが見えなくなるというよりも、そのような状況すらも楽しむ、笑う余裕があるのは大きいなと思います」
