1年で最も寒いとされるこの季節、恋しくなるのが温かいラーメンです。
地元でおよそ50年、半世紀にわたって愛され続けているラーメン店を取材しました。


千曲市の「ことぶきアリーナ千曲」の向かいに建つ、「牡丹荘(ぼたんそう)・千曲店」。

開店したのは1974年。

今年、創業51年目を迎えます。

客:
「月に多い時は3回くらい」
「お値段もリーズナブル」
「アットホームな感じで、親しみを感じるお店です」

名物は、ごまの香りにこだわった濃厚な担々麺。

ごまを炒めて香りを十分引き出してから、3回摺ることでペースト状にして、こくを出しながらも、滑らかな口あたりに仕上げます。

佐々木アナウンサー:
「では、いただきます!」
「おいしいです!最初ピリッとくるんですけど、その辛さを優しい甘さで包むような」
「(麺は)ちょっと縮れているので、こくのあるスープがよく絡んでますよ」

先代の味を引継ぎ、担々麺を作るのは宮下昇大(みやしたしょうた)さん・28歳。

この店の3代目です。

宮下さん:
「2代目に教わって」
「毎回見せて、これでいいかと」

店を創業したのは、昇大さんの祖父の文昭(ふみあき)さん。

そのあとを、昇大さんの父=勝行(かつゆき)さんが継ぎ、6年前から3代目の昇大さんも厨房に立ちます。

祖父 文昭さん:
「がむしゃらだったんですよね、若かったから」
「今の長男が2歳の時、バイクでおんぶして出前に出て」

その長男・勝行さんも今では51歳になります。

孫で3代目の昇大さんが考案したのが、とりがらチャーシュー麺。

器をはみだす、大きなチャーシューが特徴で、完成まで10時間程かけ、肉のうまみを最大限に引き出したといいます。

初代と2代目が見守る中、3代目が新しい味に挑戦しています。

更に…

3代目 昇大さん:
「2年前に4代目が生まれたので」
「4代目に任せたいなと…」

次の半世紀も、この味を守りたい。

その思いが受け継がれています。

祖父 文昭さん:
「街の人にかわいがってもらってやってこれたと思っています」
「みんなに感謝ですね」