熊本市北区の県道で、児童が巻き込まれる事故がたびたび起きている場所があります。危険な通学路の周辺住民たちが警鐘を鳴らします。
熊本市北区植木町を通る県道113号は、一部が一車線になっています。

記者「国道3号の裏道としてみなさん利用しているのでしょうか。昼前のこの時間でも交通量は多く感じます」
この場所は小学校に隣接していることから、登下校の時間には多くの児童が行き交います。
この付近では7月10日、下校していた小学1年生の男子児童が、数人の同級生と横断歩道を渡っていた時、70代の男性が運転する車に はねられました。
男子児童は車の下敷きになり、10メートルほどひきずられたと見られています。

男子児童の祖父「車の下敷きになって、この青い線がランドセルの跡。(その先の)ここまでひきずられた」
ランドセルがクッションの役割を果たし、命に別状はなかったものの、男子児童は腕や腰に車に引きずられた際の擦り傷が残り、2週間ほど経っても、足をひきずっていました。

この場所では1年ほど前にも事故が起きたと、地元の自治会長は話します。
桜井校区自治協議会 上田博司会長「横断歩道を子ども達が渡っていて、片方の車は止まっていたが、向こうからきた車が児童をはねた」

この時も横断歩道を渡っていた児童1人が はねられ病院に運ばれました。命に別状はなかったということです。自治会は交通量の多いこの通学路で、事故防止策を講じています。
上田会長「子ども達が横断を待っていると、車がぶつかる可能性があったから。この角を取った」

横断歩道の前のスペースを、学校の外壁を削り広くしました。また、車道と歩道を分けるポールや、信号機の設置、警察を呼んでの研修会などを行っています。
それでも子どもがこの道を通る保護者は…。
近隣住民「交通量は多いと思う。国道3号からの抜け道になっていて駅への送り迎えの車が多い。親として心配」
自治会長の上田さんは通学路では特に子どもの存在を意識して欲しいとドライバーに呼びかけています。
上田会長「子ども達は一生懸命ルールを守っていると思う。横断歩道に子どもがいたら停まってほしい。そのへんがまだ徹底出来ていない。僕も含めて頑張らないといけない」
熊本県警によりますと、県内では毎年、登下校中の児童の事故が20件ほど起きています。
そのため小学校の近くの道路で
・「道幅が狭い」場所
・「交通量が多い」場所では、
スクールゾーンとして30キロの速度規制を行っているということです。












