7月29日(土)阪神-広島 甲子園球場

連勝が止まり、踏ん張りどころの第2戦。この日の先発は、今シーズン、防御率1.74と好調の 森下暢仁 。その中で唯一、負けをつけられている阪神相手にリベンジと行きたいところですが、立ち上がりからピンチを迎えます。

連打から1アウト・ランナー3塁・1塁で阪神の打点王・大山。続けて投げたストレートをセンターまで運ばれ、犠牲フライで先制を許します。

カープ打線は、3回、今月、初のスタメン起用の矢野が、“がむしゃら” なプレーで出塁すると、相手バッテリーのすきを突き、2塁へ。足を使って得点圏まで進みます。

チャンスに、前の試合で同点タイムリーを打っている1番・小園海斗 。インコースを突いたストレートを引っ張ってライトへ。これが2試合連続の同点タイムリーとなり、試合を振り出しに戻します。

しかし、そのウラ、再びピンチが訪れます。2アウト・3塁・2塁でここまでホームラン11本の5番・佐藤輝明。フルカウントからの6球目。前の球との球速差が25キロと緩急を利かせたピッチングで見逃し三振。ピンチを切り抜けます。

その後もランナーを出しながらも、バックの助けもあり、粘る森下。しかし、6回、前の打席で完璧に抑えた佐藤輝明。甘く入った変化球をとらえられ、スタンドへ。再びリードを許します。

ここから切り替えていきたい森下ですが、まさかのアクシデント。右中指のマメの影響で、今シーズン初めて6回を投げ切ることなく、降板となります。

なんとしても勝ちたいカープは、1点を追いかける8回。新井監督が勝負を仕掛け、代走の切り札・羽月隆太郎 を投入。打席には3回にタイムリーを放っている小園。その初球でした。147キロのストレートをとらえた打球はフェンスへ到達し、その間に羽月が俊足を飛ばしてホームへ生還。小園は、ここまで全打点を稼ぐ大活躍! 羽月も起用に応え、カープは土壇場で同点に追いつきます。

同点のまま迎えた9回には、栗林良吏 が、登板しますが、2アウト・ランナー2塁・1塁と一打サヨナラのピンチ。打席には、この日、先制点を挙げている4番・大山。フルカウントから7球目。気迫があふれ出る投球でなんとか無失点に抑えて延長戦に突入します。

試合は、もつれにもつれ、迎えた12回オモテ、カープ最後の攻撃―。2アウトから連打でランナー3塁・1塁。打席にはこの日、タイムリー2本と当たっている小園。大きなチャンスでしたが、空振り三振。カープは、今シーズン初の引き分けで、首位返り咲きとはなりませんでした。