広島から世界を目指す、期待のプロキックボクサーです。かつてのK1チャンピオンが作ったメジャータイトルに、今週末、初挑戦します。

取材を受けるプロキックボクサー、芝宏二郎選手…。

キックボクシング大会「ホーストカップ」を主催する土居龍晴プロモーターです。試合に向けて選手紹介動画の撮影するため、プロモーター自ら名古屋から足を運びました。

土居龍晴プロモーター
「若くて勢いがある芝宏二郎選手が改めて練習も含めてどんな選手であるか知った上で私も大会に臨みたいな思いました」

芝宏二郎選手
「(Q:今回決まったときは気分的にはどんな感じ?)よっしゃー、必ず僕が巻くベルトだと思ってます」

宏二郎選手は、9日京都で開催されるホーストカップ大会でダブルメインイベントをつとめ、日本タイトルマッチに初挑戦します。

ホーストカップは、K1ヘビー級で史上最多の4回、世界チャンピオンに輝いたオランダのアーネストホーストさんが2012年に作った大会。これまで数多くのスター選手を輩出してきました。

芝宏二郎選手
「(東京に行きたいと思ったことあります?)正直ないです。地方の選手はチャンスが少ないとか、勝てないとか色々言われているんですけども、僕はそれを払しょくしたいというか、それは違うんだぞというのを自分の力で見せていきたいなというのがあるので」

練習風景の撮影です。

土居龍晴プロモーター
「蹴りの連打、あおり映像用で。2連打を何回かやるんでも、3連打をやるんでも。20連打!じゃあ10連打を2セット」

タイトルマッチの相手は、チャンピオン経験もあるベテラン、KING剛選手。

芝宏二郎選手
「スピードで翻弄して、打たれ強いと言われているキングタケシ選手を倒すのがKOの醍醐味だと思っているので、必ずKOで倒します」「キングタケシ選手、敬意をもってぶっ倒します」

3年前の宏二郎選手です(2022年3月 廿日市西高校)。極真空手を学び、格闘技界のスーパースター那須川天心選手に憧れて高校1年でプロに転向。

サウスポースタイルからスピードとテクニックで勝ち星を重ねます。ローカルチャンピオンにも輝きました。

地元、広島の大会ではメインイベントをつとめました。開始早々ダウンを奪うと・・・1ラウンドKO勝ち。

芝宏二郎選手
「これから大阪や東京で試合していくので広島から応援してくれたら嬉しいです」

高校生3年生のクラスメイトの前で豪快なKO勝ち。連勝街道を突き進みます。去年3月、高校を卒業し大手ジムの誘いを断って広島に残りました。

卒業後は国内外の大会で連戦連勝、この2年間は6戦全勝5KO。去年はタイで開かれたアジア最大級の格闘技イベント(ONE Chanpion Ship)でもKO勝ちをおさめ一躍、日本のトップ戦線に名乗りを上げました。

3週間前、タイトルマッチに向け秘策の一つを明かしてくれました。

芝宏二郎選手
(きょうは何でオーソドックスでやってる?)「二人が試合の相手がオーソドックスなんで、その対策で僕がどっちもできるんでしてあげてます」「今回の対策でどっちも使おうかなと思っています。(試合前に作戦を放送して大丈夫?)大丈夫です、大丈夫です」

サウスポー(左構え)とオーソドックス(右構え)を使い分けることで相手を惑わそうという作戦です。

一緒に練習する後輩たち。地元、広島で頑張っていくモチベーションの一つです。

芝宏二郎選手
「地方からでも大きい団体のベルトを獲れるよっていうのを、今やっている子たちにも示していきたいんで、道しるべじゃないですけどそんな感じになっていきたい」「負けれない、背負うものがるんで」

(中1)「子ども「憧れとかあります、パンチもうまいし蹴りもうまいんで全部がかっこいい」
(小2)「憧れの人です、絶対ベルト獲ってほしいです」

芝宏二郎選手
「あって58キロ、59キロあったらショック」

10キロ以上の減量となるウェート調整も順調のようです。練習が終わって向かったのは…サウナ。

芝宏二郎選手
「サウナは結構入りますね、毎週疲れたときとかはサウナ行って体重落とすって感じです」

大会を主催する土居プロモーターは、9日の試合の結果次第でうれしい計画を明かしてくれました。

ホーストカップ 土居龍晴プロモーター
「芝宏二郎選手が今後いい結果を出して看板選手になれば、地方の選手を引っ張っていく舞台を作るけん引力になる可能性が非常に高いと思うんですね。そうなると、わたしも広島で開催したいと思いますし、皆さんと一緒に」

広島大会の計画を聞いた宏二郎選手は…。

芝宏二郎選手
「ホーストカップの広島大会を開催するのが今年の目標でもあるし夢でもありますので、開催するためにはベルトを巻かないといけないので、必ずベルトを巻いて広島に凱旋したいと思います」

(スタジオ)
タイトルを獲れば防衛戦を広島で開催するかもしれない。実現すればホーストさんも来るかも。「東京など都会でなく広島だからこそ選手として集中できるのでは」とプロモーターも話されていた。宏二郎選手は、契約体重まで900g、水抜きなどして体重を落とすそうです。「必ずベルトを持って帰るのでインスタで情報をチェックしてください」ということです。