▼「法廷だけ都合の良いことを言っているのではないですか」問われた被告は

遺族側弁護士:あなたは捜査段階では「トラックの運転免許を再度取得してトラック運転手として業務を続けていきたい」と供述しています。きょうの被告人質問では「運転免許自体とるつもりはない」と答えています。法廷だけ都合の良いことを言っているのではないですか
「あのときは会社に残してもらっている以上はということで言ってしまった部分もありました」
遺族側弁護士:社長から「反省しているかどうか見る意味もあって雇用を継続している」という話がありました。あなたが反省している態度を見せるべきは社長ではなくて被害者遺族じゃないですか
「そうです、一番はそうです。絶対にそうだと思います」
遺族側弁護士:それはされてこなかったわけですね。今回の事故であなたにとって、運転免許がなくなったこと以外に、なにか変わりましたか
「そう言われるとそうです」
遺族側弁護士:運転免許は2024年11月1日から再取得が可能になるそうですね。これまで被告人質問で聞いた話をまとめると、謝罪もしていない、民事責任は会社が代わりに手続きをする、自らは就労を継続する、免許は再び取得することができる。この事故の前と後であなたは何も状況が変わっていないんですよ。それに対して被害者遺族は愛する家族を失い、もう二度と家族に会うことができないんです
「はい」
遺族側弁護士:事故前後で何も変わらないあなたに対して、遺族が実刑で一日も長く刑務所で罪を償ってほしいと願うことは自然な感情だということは理解できますか
「できます」

被害者担当弁護士による被告人質問で初公判は終わりました。
翌月開かれた裁判では、被害者遺族による意見陳述が行われました。

(中に続く)
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1638327