6月29日、沖縄県渡嘉敷村と座間味村でシュノーケリング中の男性が死亡する事故が相次いだ。渡嘉敷村と座間味村は慶良間諸島に位置し、その海は世界屈指の透明度で、ケラマブルーとして知られる人気のマリンスポット。

渡嘉敷村阿波連ビーチでは社員旅行で島を訪れていた東京都の60代の男性が、海上でうつ伏せの状態で浮いているのが発見された。

座間味村阿嘉島の北浜ビーチでは、千葉県の60代の男性が波打ち際の浅瀬で浮いているのが発見された。いずれもシュノーケリング中に何らかの原因で溺れたとみられ、ライフジャケットを着用していなかった。




第11管区海上保安本部によると、今年県内で発生したマリンレジャーに伴う水難事故者数は41人で、そのうち10人が死亡・行方不明となっている。6月に入ってからの死者・行方不明者数は6人と急増中だ。


特徴的なのは県外からの旅行者の割合だ。事故者41人のうち30人、死者・行方不明者10人のうち9人と大半を占めている。またマリンレジャーの中でも際立っているのがシュノーケリングや遊泳中の事故で、2020年からの5年間で43人が命を落としており、そのうち9割近くがライフジャケットを着用していなかった。

マリンレジャーに伴う事故は、観光客が増加する7月から10月にピークを迎える。

第11管区では、遊泳時にはライフジャケットを着用するほか、体調管理の徹底や、自然海岸ではなく監視員のいるビーチで遊泳することなど注意を呼びかけている。