おおよそ1週間から10日で、バクテリア・ナノセルロースとよばれる膜が出来上がる。その段階では、まるでイルカの肌を思わせるツルっとしたテクスチャーだ。これを乾燥させると、まるで動物由来の皮のような “レザー” になる。

動物の皮を使用しないだけでなく、化学薬品も使わない。お茶と黒糖から作られる “革素材” の実用化で、「着る黒糖、履く黒糖。使う黒糖、になってくる」と伊江代表は語る。
世界的にも珍しい技術開発は、沖縄の黒糖と緑茶を使った健康飲料の開発をしている際に、その過程で大量に発生するバクテリアナノセルロースに着目したことから始まったそうだ。
「これって何なんだろうと調べていったら、経産省がナノセルロースとはなんぞやという白書まで作っていて、未来に有望な新素材であると」
「これを使ったら何か出来るんじゃないかと思って進めたのが、このヴィーガンレザー」