(本記事は、沖縄県立コザ高校・空手部主将Aさんの自死問題を長期取材したドキュメンタリー番組「我が子を亡くすということ」を再構成したシリーズの第5回・最終回です。第1回記事からの全編はこちら)
【第1回】理不尽な部活指導で命を絶った我が子はなぜ「生徒A」になったのか…
【第2回】熱中症で倒れ「演技だ」とビンタ…「何のための部活か」他県の遺族と出会い感じた“伝える使命”
【第3回】部活動顧問から暴力を振るわれた末の死… 再発防止に取り組み続ける高校
【第4回】部活顧問が生徒に投げつけた「キモい、ウザい」…空手部主将の自死につながった不適切な指導を根絶するには
元顧問 生徒Aさん自死の「原因は自分にない」「監護義務者は母親」
「生徒A」さんの自死をめぐる再調査に元顧問は、対面での聴き取りを拒否。書面で、質問に答えている。

Aさんの自死に関して元顧問は、「原因は自分にない」と反論。
「生徒の監護義務者は母親である」ことから、Aさんのために行動すべきだったのは母親だったと主張した。
RBCは代理人弁護士を通じて元顧問にインタビューを依頼したが、回答を拒否。直接記者が出向くも、質問に答えることはなかった。
記者 「指導は適切だったのかだけお聞かせ…」
元顧問 「消して、(カメラの)電源消して…」
調査報告書の提言を受け県教育委員会は、
◆教職員の不適切な指導について対応指針を改定
◆教職員と生徒とのSNSを使った連絡を禁止
◆生徒の相談を受ける相談マニュアルを作成
といった再発防止策を発表した。しかしその内容に、学校で起こる事件・事故に詳しい大貫隆志さんは苦言を呈する。