学ぶ場がないことで生まれる「生理の教育的貧困」
コロナ禍で取り上げられるようになった「生理の貧困」という言葉。これは生理用品などを購入するための『金銭的な貧困』だけでなく、情報を得ることができない『知識的貧困』、そして小さいころから学ぶ機会が与えられないことで、『教育的貧困』があるといいます。
沖縄キリスト教大学院大学の仲里和花准教授はこれまでの性教育では、この『生理の教育的貧困』が生み出されてきたと指摘します。

沖縄キリスト教学院大学 仲里和花准教授
「教育的貧困は中学校からの性教育が大切だが、共に学べる機会が必要。生理を女の子だけが学ぶのではなく平等に同じ、男の子も考えないといけない問題で、将来パートナーを持った際にどう接するべきか、思いやりを持つことなどを学ぶことが大事。性教育の授業は変えていかないといけない」
沖縄キリスト教学院大学では、生理の問題について話せる環境を作る活動を行うサークル『Ladybird』を学生たちが結成。生理を正しく理解してもらうために中学校への出前授業を実施していて、先月には初めて小学校での授業も行うなど、体の変化が起こる年齢の子どもたちへのアプローチを行っています。
八重山高校 翁長あかりさん
「生理への知識が少ないことで、大人になって失敗している人がいると思う、若い時に理解を深めていたら、もっとパートナーをいたわれたとか、女子も傷つかなかったのになという時があると思うので、男女ともに早い時期から学ぶ事で傷つく人も減ると思うし、とても大切だと思う」

生理という壁をどう乗り越えるのか、共に学び、誰もが生きづらさを感じない、自分らしくすごせる社会へと変化することが求められています。