労働時間の上限規制によって、ドライバーが不足する「物流の2024年問題」について、働き方改革と荷主の板挟みになる運送業界を支援しようと、国土交通省は総勢162人のトラックGメンを配置しました。
このうち大分運輸支局の輸送・監査部門に勤務している宗像将徳さんと西崎修翔さんの2人は今年7月から「トラックGメン」に任命されました。

(トラックGメン・宗像将徳さん)「2024年問題を目前にしたときにトラックGメンという形で監査とは別に荷主を管理・監視する」
法令違反が改善されない場合は「勧告・公表」に
「2024年問題」は、ドライバーの長時間労働が常態化している運送業界で、来年4月から労働時間の上限規制が設けられ、この規制によりドライバーが不足し物流への影響が懸念されることです。
(県トラック協会・仲浩会長)「仕事は非常にたくさんあるんですけど、実際はそれを担うドライバーが減ってきている。現場としては100時間以上の残業をしている人が多いので、残業を減らそうとすると人が足らない。多分、数年後には今ある物流が運べなくなる」
トラックGメンは運送事業者の労働環境を改善させるため、「荷主」への監視体制を強化しています。ドライバーへの無理な要望を情報収集していて、法令違反につながる疑いがある場合は荷主に対して、「働きかけ」「要請」を経て、改善されない場合は「勧告・公表」に踏み切ります。