香港で26日に発生したマンション火災では死者が128人に上りました。現地では遺族の心のケアや避難所での物資配布など支援が広がっています。
おととい発生した高層マンション火災。当局はさきほど、これまでに128人の死亡が確認されたと発表しました。
火災があったマンションのすぐそばには…
記者
「こちらの建物ではマンションで見つかった遺体の身元の確認が行われているということです」
施設内には遺体の写真が張り出されているということで、人々が次々と確認に訪れていました。
遺族のケアのため、こんな施設も…
記者
「すぐ隣には臨床心理士やケースワーカーが遺族の心のケアをする場所となっています」
中には水や食料、カイロなどが用意されていて、遺族らが心の内を話すことで、少しでも落ち着いてもらうことを目的としているということです。
きのうは100人ほどがこの施設を利用していて、担当者は接した人たちに、このように伝えたといいます。
遺族の心をケアする施設の担当者
「まずは自分を気づかうことが大事です。元気がなければ前に進むことができないので」
一方、住むところを失った住民たちは近くの体育館などでの避難生活を余儀なくされています。
記者
「こちらマンションの住人のために用意された避難所です。多くの食料品などが準備されています」
こちらには、燃えたマンションの住民だけでなく近隣の住民も避難していて、次々と物資を受け取りに来ていました。ただ、避難所での生活は厳しいものだといいます。
マンションに25年間居住
「ここは人が多く騒がしくて、よく眠れません。政府が仮住まいを用意し、元の家が修繕できるまでの住めるところを手配してくれればよいのですが」
いまだ鎮火には至っていない今回の火災。
現場で消火活動にあたった男性が、その深刻さについてこのように語りました。
消火活動にあたった男性
「保護ネットが燃えやすく乾燥していて風もありました。隣に燃え移った後は、とてもはやく燃え広がりました。香港の歴史上、最も深刻な火事だと、みんな言っています」
火災の発生から3日目に入った現場から最新情報を伝えてもらいます。
午後4時から警察と消防による記者会見が開かれ、そこで最新情報として死亡者数が128人となったと発表がありました。
また、香港メディアによりますと、きょう未明に新たに5人の遺体が見つかったということで、うち2人は子どもとみられています。
現在も200人以上の状況がわかっていないということで、警察は今後も死亡者数が増えてくる可能性があると話しています。生存確認ができた住民がいる一方で、家族と連絡がとれない多くの人は避難所などで知らせを待ち続けているという状況です。
一方で、住民らを支援する動きも広がってきています。私たちが取材したのは民間の有志の団体で、住民らに対して当面の生活費として1000香港ドル=日本円でおよそ2万円ほどを支援するなど、住民らをみんなで支える動きというのもみられ始めています。
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