成長スピード飛躍的に向上、取引先から高評価

こうしたアプローチにより、稚魚の健康状態の維持に繋がり、成長スピードが飛躍的にアップ。通常、秋に導入した稚魚を1年から1年半後に出荷していましたが、2024年の夏・秋分は、わずか半年ほどとなる春から出荷を開始しました。出荷時期を大幅に早めることに成功し、自然災害などのリスク回避も可能にしました。

福祉との連携が稚魚の育成技術向上をもたらし、こうした活動が高く評価され、令和7年度の農山漁村女性活躍表彰で、優秀賞にあたる「水産庁長官賞」に輝きました。

水本さん:
「最初は人手不足の解消が目的で、『餌やりをしてくれればそれでいい』という気持ちでした。しかし今では、彼らなしではやっていけないというくらい、稚魚を育てる上での『仲間』に変わっていきました」

育て上げた稚魚は県内外の養殖業者へ出荷しています。蒲江にある渡辺水産も取引先の一つです。代表の渡邉さんは水本さんから買った稚魚を1年かけて2倍以上の300グラムまで育て、出荷しています。

カワハギの養殖は生存率の低さが課題とされる一方、天然ものより肝を大きく育てられるのが強みで、全国的に需要が高まっています。

渡辺水産 渡邉満晴代表:
「水本さんの稚魚は、出荷先で非常に高い評価をもらっています。今年も続けてほしいと言われるほどです」