この一年、大分県で起きたことを振り返る回顧2022。14日は世界的な課題となっている持続可能な社会づくり、SDGsについて大分県内の取り組みを振り返ります。
海岸で清掃活動に取り組む中学生。身近な海にプラスチックゴミがあることを体験しています。
(中学生)「ゴミがあったら拾っておいてよとか、そういうことが私たちから言うことができたら、SDGsの達成にも一歩近づけるのかな」
世界的に注目されるSDGs。環境や経済、社会についてこれからの世界を考えていく上での道しるべとなるもので、17の目標が掲げられています。
日田市にオープンしたイタリアンジェラートの店。
(利用者)「ジェラートって聞いて軽い感じかと思ったけど濃厚でおいしい」
目に鮮やかな6種類のジェラート。材料に使われているのは市場に流通しない規格外の県産果物で農家の収入確保にも貢献しています。
(イタリアンシェフ サルバトーレ・クオモさん)「すごくいい梨と悪い梨があるが、育てた人がこれらに入れた力に変わりはない。僕らはいかせるところを100%いかしていきたい」
一方、中古車販売店ではこんな商品も。
(松本記者)「木のいい香りが漂ってきます。十分なスペースがあります」
内装が木造づくりのユニークなキャンピングカー。本来は廃棄される建築材を活用しています。
地域の子どもたちに居場所を提供する子ども食堂。県内にはおよそ100施設あり、支援する動きが広がっています。
食品ロス削減の動きの中で家庭に眠る食材を集めるフードドライブが民間企業でも盛んに。こども食堂を社会全体で支えるしくみが少しずつ構築されています。
県が実施したクラウドファンディングにはプロ野球福岡ソフトバンクホークスの今宮健太選手も賛同、ヒット1本につき1万円、合計130万円を寄付しました。
(今宮健太選手)「僕もこの活動を応援しています。ぜひ皆さんもよろしくお願いします」
持続可能な社会を目指すために私たちにできることは…
これからの時代を担う子どもたちは学校でも環境や貧困など、地球規模で考えていかなければならない課題を学んでいます。
児童「困っている人たちにできることは最善を尽くしていきたいと思いました」
海に近い臼杵市の佐志生小学校では児童が海洋プラスチックごみの実態を清掃船に乗って体験しました。
(児童)「ゴミを捨てないようにしてきれいな海を保っていきたい」
また、佐志生小学校では自ら育てたヘチマでたわしを作り、天然素材の良さやプラスチック削減を考える学習を続けています。
(生徒)「制服の意義を考えるためにこの活動を実施しました」
大分大学附属中学校では多様性を尊重する取り組みの一つとして、自由な服装で登校するカジュアルデーが実施されました。性別などによらず、着用できる中学校の標準服導入も県内の自治体で進んでいます。
学び直しの楽しさを分かち合うナイトスクール。生涯学習の場として幅広い世代が受講しています。
工事現場の壁に現れた動物の絵。温もりのある作品に通学中の中学生は…
(生徒)「いつも殺風景な感じなんですけど工事現場は。楽しい気持ちになれるし私はめっちゃいいと思います」
描いたのは別府市在住の姫野暁さん、自閉症の姫野さんにとって作品づくりはいきがいといえます。
(姫野暁さん)「楽しい、うれしい」
SDGsコンテストで大分工業高校の生徒が考案した小型の水力発電が全国一に。生徒たちはさらに先を見すえて改善を重ねています。
(生徒)「今特許出願中なので詳しくは見せられませんが、今度は地上に立てて使えるようにもなりました」「脱炭素に向けて情報発信とものづくりを行いこの超小型水車が身近にあるような生活プランを提案していきたい」
世代を超えて広がりを見せているSDGs。地球規模の課題を身近な生活と結び付け、行動につなげていく取り組みが進んでいます。


