「働き控え」「人手不足」手の打ちようが…

つるさき食品では扶養内のパートで働く人が多く、年収が130万円を超えると社会保険料の負担が発生します。時給が上がるとこの壁を超えやすくなるため、かえって「働き控え」につながる可能性もあります。

主力商品の「サンチー」は全国の百貨店などから問い合わせが増えているものの、人手不足で増産できず、「手の打ちようがない」と嘆いています。

つるさき食品 足立洋三社長:
「弊社の事業形態として学校給食部門というのもあります。安定供給が絶対条件になるので、ほかの事業で失敗しないように、がんばって模索したいと思います」

政府は2020年代に時給を1500円に引き上げる目標を掲げています。賃金の上昇と同時に、価格転嫁への支援や年収の壁に関する議論をセットで進めることが、喫緊の課題と言えます。