大分県はカスタマーハラスメントに関する職員向けのマニュアルを作成し、不当な要求や言動に組織として対応することになりました。

客による理不尽な要求や言動=「カスタマーハラスメント」。深刻な社会問題となっていて、民間企業で対策が広がっています。

こうした中、県は職員を対象にしたカスハラの対応マニュアルを作成しました。

(県人事課・山口啓介さん)「カスハラに該当するような行為を受けたら、毅然とした対応を組織として行っていいんだということを職員間に示すためにマニュアルを作成しました」

県が実施したアンケートによりますと、回答した職員の半数近くが「カスハラ被害を受けたことがある」と回答。内容は「長時間の対応」や「乱暴な言動」が多くなっています。

具体的なケースとして・2時間に及ぶ長電話・「頭が悪い」といった侮辱的発言・電話を受けた女性職員に男性に代わるよう求める差別的発言があったといいます。

(山口啓介さん)「長時間の電話などでカスハラに該当すると、こちらが判断したら毅然とした対応をして、本来提供できたはずの行政サービスを広く提供できることに期待したい」

マニュアルではカスハラを4つの類型に分類し、事例をあげて対応のポイントを解説しています。

県は県民の声を聴くという「原則」を保ちながら、職員が安心して働くことができる環境整備を今後も進めるとしています。