大分市佐賀関の大規模火災から8日。立ち入り禁止の規制が縮小されたエリアでは一部の住民が自宅へ戻り始めました。
大分市佐賀関の大規模火災では、住宅や空き家などおよそ170棟が焼け、1人が死亡しました。25日午後5時に現場の立ち入り規制区域が縮小され、一夜明けた26日被害のなかった一部の住民が自宅に戻りました。

(住民)「うれしいし、解放されたと思うんですけど、規制線の中で焼失した所もあるので一概には喜べない」
規制が縮小されたエリアに自宅がある防災士の牧野多美恵さんも被害を免れた1人です。
(防災士・牧野多美恵さん)「複雑よ。私たちは家が残っていて帰れたけど。ほかの人たちはいつまで続くか、仮設住宅がどうなるか分からないし」
防災士の資格を持つ牧野さんは火災発生当時、近所の住民や高齢者の避難をサポートし、避難所では毎日朝食の炊き出しの手伝ってきました。今後も被災者のケアにあたりたいと考えています。
(牧野多美恵さん)「これからもケアしていかないと悪いと思う。心が晴れるならなんでも言ってという感じです」
市は規制区域内で自宅が全焼していない住民を対象に、生活用品などを取りに行けるよう通行許可証の発行の受付けを27日から開始します。


一方、火元から1.4キロ離れた蔦島(つたしま)では複数の熱源が確認され、26日、初めて消防士らがヘリで上陸し、現地調査を行いました。
市の対策本部によりますと、消火活動の方針を検討するということです。また、鎮圧状態の住宅地では26日朝、新たに2か所で火の気が確認されましたが、すぐに消し止められました。

市は鎮火の見通しについて、26日以降の調査を踏まえて慎重に判断する考えを示しています。



















