■ 摂食障がいで苦しむ中、背中を押してくれた母の言葉

体型が変化し、大好きだったメイクもファッションも楽しめなくなった野口さん。自宅の鏡はすべて封印し、どん底の生活は3年近く続きました。

そんな野口さんを救ったのは母・恵利子さんの言葉でした。


野口詠子さん:
「パーフェクトな人はどこにもいないけど、全ての人が素敵な部分を持つんだから、あなたは堂々として前を向いて歩きなさいっていうふうに言われたんですよ」  


母・恵利子さん:
「最初はショックだった。どうしてうちの娘がこんなならなきゃいけないのかって。『一生懸命、自分の好きなことをやって』って。1回でしょ…人生は。人生1回なんだから、若いときしかできないから、若いときを十分に楽しんで…後悔が無いようにやってもらえば。(私は)…相棒?よく言うじゃない相棒って」


野口 詠子さん:
「相棒だけど、私のメンター(=助言や指導、相談に乗ったりすることで、成長を支援する人)というんですかね。師匠じゃないですけど…そう思いますね」
久富記者:「お母さんあっての今?」
野口 詠子さん:「うん」


母親に背中を押してもらい、野口さんが2018年に挑戦したのが「Japan Redcarpet Award」というコンテストでした。


その参加資格は『芯を持って活動をしている人』 経験も、体重も、関係ありません。


自分と向き合う言葉をノートに綴り、コンテストに向けて前を向こうとした野口さん。もう一度ファッションを楽しめる自分を取り戻したい。


野口 詠子さん:
「ランウェイを歩いたときに、”表現する楽しさ” を感じた。”すべての人は無条件で美しいんだ” っていう──私の ”この情熱”が外に現れるんだったら、プラスサイズモデルをしたいっていうふうに思って」

■ ”ありのままの自分を愛する人” で溢れるように──

“誰もが美しい!” をモットーに、1人でも多くの人が自分自身を好きになれるよう、今度は野口さんが手を差しのべる番だと感じています。


野口さんのインスタグラムへのコメント:
「私は今のあなたが一番かっこいいと思います」
「みんなに元気を与えられてる存在だし、なんならうちも元気を与えてもらった一人だよ」


野口 詠子さん:「可愛がってあげています。自分のことを」

苦しい経験を乗り越えてきた野口さんだから思うこと、そして伝えられることがあります。

野口 詠子さん:
「1人1人がすべての人が美しいんですよ。なので、その個性を磨けば磨くほど、もっと美しさって増すと思っていて。そのままの自分でいいじゃんって思って欲しいんですよ。ありのまま」


見た目がすべてじゃない。大事なのは ”自分らしく” 輝くこと。


”ありのままの自分を愛する人” で溢れるように──
野口さんが全身で発信するメッセージです。