■ USJをV字回復させた森岡 毅さんからアドバイス

PAGは香港を拠点にした投資会社で、これまでに世界中からおよそ7兆円の資金を集め、アジア太平洋地域の不動産などに投資・運用してしてきました。
2013年にはUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)に250億円を出資するなどレジャー施設運営にも実績があります。
伊藤さん:
「ちょうどハリーポッターのアトラクションを導入されて、我々の投資資金が主にそちらに回ったと。入場者数も1.5倍になり、『客単価』も結構上がったと言うことで、USJの業績という意味では変化があったかなと」

この時に活躍したのが、低迷していたUSJをV字回復させたことで知られる森岡 毅さんです。ハウステンボスへの『今後の追加投資』にあたって、PAGでは森岡さんのマーケテイング会社「刀」に具体案を依頼しているということです。
伊藤さん:
「刀さんにとっては、やはりハウステンボスというのは非常に大きな面白い取り組み対象だと思いますので。彼らのアドバイスをもらいながら適切に投資をしていければなと、追加投資をしていければな、というふうに思っております」
伊藤さんは、これからの5年間で数百億円を投下。来場者を現在の倍の250万人から300万人に増やし、従業員も大幅に増やす考えを示しています。
■ 投資先の”価値を高める”ことは 来場者にも地元にもメリットがある
今回の買収劇について市民からは、”期待と不安” 両方の意見が聞かれます。


佐世保市民:
「投資会社ということで結構バックもでかいでしょうから、経営が悪化してなくなるということはないんじゃないかなと思います」
佐世保市民:
「できれば日本の会社に買って欲しかったなというのはありますよね」
佐世保市民:
「香港の会社がどういう形で持って行くかちょっと気になります。ガラッと変わってしまうとお客さんが寄ってこないかと思いますので」
こうした懸念に対し、伊藤さんは拠点が香港にあるが、PAGは中国系企業ではなくグローバル企業であり、ハウステンボスを特別な投資先と考えているといいます。

伊藤さん:
「いわゆる ”投資会社” という言葉に対するネガティブなイメージがあるのかもしれませんが、私どもがやること自体はですね、”価値を高める”ということで、これは来場者にとっても従業員にとっても ”非常にメリットの大きいこと” だと思います」

今後もハウステンボスの経営を継続することになる坂口社長。去年から新たな施設をオープンさせ、入場者を増やしてきました。
今後、潤沢な資金を得ることができれば、さらにグレードアップできると期待を膨らませます。

坂口社長:
「さらにワクワク・感動していただくものが増えますよ、ということですね。だからコンテンツが良くなりますよ、それから社員の質ももっと上がりますよ、っていうことなので。そういう感動体験をですね、さらに増えていくっていうことで期待をして欲しい」
ハウステンボスがPAGの完全子会社になるまであと1か月。
HIS傘下で黒字企業となったハウステンボスが更なる飛躍を遂げるのか?
PAGの手腕に注目が集まります。